お盆期間中ということで、
亡き父に思いをはせていたんですが、
父はどんな時も笑っている人でした。
16歳で台湾から日本に渡り、
第二次大戦で死の淵をさまよったのち、
何もない状態から事業を興しました。
何度となくピンチに陥りながらも乗り越えられた理由。
今思うに、それは
「深刻にならない」
この一言に尽きると思っています。
失敗・ピンチも織り込み済みの人生
思えば、父はうまくいかないことがあっても
「人生、トライ&エラーだからね」
と、いつも飄々としていました。
父は貿易会社を経営していたんですが、
私が小学生のころ、
売上金をフィリピンまで回収に行ったところが
(当時は集金に行ってたんですね)ホテルで
盗難にあってしまったんです。
聞くところによると、
ホテルのボーイとポリスが結託していたらしく、
泣き寝入りだったそう。
でも、帰ってきた父は、
「いやあ参ったよ~」の一言で終わり。
なんて運が悪いんだろうとか、
何とか取り返そうとあがくとか、
そんなことは考えず、さっさと次の取引のことに
意識を向けていたんです。
はるばるフィリピンまで代金回収目的で
出張したのに、目的を果たせなかったら
相当凹むのがフツーだと思いますが。
戦争という極限状態を経験していたことも
あったんでしょうが、
父の中では、マイナスも引き受けて当たり前、
という意識があって、
無駄なあがきをしなかったからこそ、
30年以上も海外相手に商売を続けられたんだと思います。
深刻にならずに一歩引いて自分を見る
自分にとって不都合なことが起きた時、
深刻になるというのは、
その場面に完全に入り込んで
重たい空気感の中にとどまってしまうこと。
そうすると、感情もネガティブな状態で
固定されてしまうので、
その後も悪い現象を自ら引き起こすことになります。
悪循環にはまったな、と気づいたら、
まずはその悪い現象をなんとかしようと
悪あがきせずに、客観的かつ素直に
受け入れるのがコツなのかなあと。
ある意味他人事のように、
「こんな結果になっちゃって笑える~」
くらいの軽さでいた方が
抜け出すのが早いんじゃないでしょうか。
悪循環を避けるにはネガティブな現象に意識を向け続けない:まとめ
困難に直面すると、
「どうしてこんなことになるんだろう」
「何とかしてこの状態から早く抜け出したい」
そんな思いから、原因を追求したり、
焦っていろいろと行動したりしがち。
でもその行動はネガティブな状態にいることが
前提になっているので、
ネガティブを拡大してしまう結果に。
自分にとって大事なことほど、
深刻になってしまいますが、
あえて、問題と距離を置いて、
他人事として受け止めるのが
傷を広げないコツだと思います。
ではまた!
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